日銀の利下げは残念ですが…
日銀が大方の市場予想通り、(私の個人的な予想に反して)政策金利の引き下げを実施しました。この決定により、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標は年0.5%から0.3%に引き下げられましたが、8人の政策委員のうち7人が、利下げを主張し、その中でも3人は0.25%への利下げを主張していたということは、本当に意外です。
0.5%という政策金利は「世界一」緩和的な金利水準で、そこからの利下げは本当に必要だったのかはこれからの検討課題でありましょう。米欧は当然日本よりも高い金利水準にありますが、日本が利下げすることによってリスク志向の「円キャリートレード」の優位性が生じ、それがモラル・ハザードを引き起こす可能性はないのでしょうか。
利下げによる短期的な景気刺激効果があることは否定できません。しかしながら、長期的にみて、緩和的金融環境によって人為的にもたらされた「株高」や「円安」は、その後の「巻き戻し」によるより大きな痛みをもたらすことになるのではないでしょうか?
今回、利下げ幅が0.2%と市場の予想よりも小幅に止めたということは、実は国際金融情勢を見回すと、良いことであったという見方も出来ます。毎営業日の金融調節は非常に苦労するでしょうけれども、準備預金への付利によって、コール金利に事実上の「下限」を設けることになりましたが、これによって市場が安定すれば良いのではと思います。
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